あんなの嘘だ

これが何かお分かりだろうか。

そう

当たり。

当たりと言いつつも回収率60%ほどでしかない人生初のスロットでの当たりだ!!!!!

先週、夜勤終わりの朝9時のこと、俺は雨がひどかったため店で雨宿りをしていた。廃棄を貪り帰って寝たらスタジオだと考えていた。

そこに両替作業をしにきた店長。きっと何か、気分が良かったのだろう。

スロットいかね?

これはとても悪い店長だ。一晩夜勤で稼いだお金をストレートで使いに行こうなんて誘う店長はきっととても悪い人だ。

しかし、次の瞬間、俺の手にはキュウリョウマエガリ5000エンが握られていた。いや、それどころ店の外だ。傘もさしている。

俺は二つ返事で店長についていってしまった。偶然なのか必然なのか、朝9時という夜勤終わりの時間は開店時間そのものだった…。

「目押しはできる?」

「激アツだよそれ!!熱い熱い!!」

「ここで恐竜がでたら…でた!!熱いよこれも!!!激アツ!!!」

「なんもこないっすね…」

「これで最後の1000円です…」

「いやそんなメダルもらっちゃったら儲け分なくなっちゃいますよ!!」

「この5000円は儲かったら返して、儲からなかったら返さなくていいよ」

「ビギナーズラックとかねえのかよ!」

「(席を代わって)見てな……ほら熱いのきた!」

「(メダルを換金して)6000円か…全部あげるよそれ」

信じられないことに時計は15時を回っていた。

外は快晴、約5時間の雨宿りは本来なら高すぎたところ、店長が全て支払ってくれた。

きっととても良い人だ。

何故かプラスとなった1000円を使って店長も見たことのない当たりをひくのがあの日に生まれた目標です。以上。

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